懲戒解雇

これから書くことも、非常に重たい話。
でも避けて通れない話なので、記録として留めたい。
私が何故会社を辞めた(辞めさせられた)かだ。

私が勤務していた会社(以降、H社)は、軽作業(敢えて詳細は触れません)を営む会社で、社員10数名、パートさん10数名の会社。
私はその中で、自ら軽作業も行いながらの、事務処理、顧客対応、作業の進捗計画・管理、パートさんの作業管理など、ある意味マルチに働いていた。
一つひとつは、小さいことかもしれないが、管理する範囲は広く、特にここ数年、作業工程の変更、社員の入れ替わり(所謂退社)などで、かなり神経を尖らせていたと思う。

喧嘩した社長は、元々はこの会社の方ではなく、社歴も私より1年程短い。
以前はH社のクライアント企業の担当者で、その縁で入社したようだが、業界経験者ではない。
「だから軽く見ていたのか」と思われるかもしれないが、決してそんなことはない。H社の職員はみな転職経験者。作業をやりながら仕事覚えていくわけで、厳しいことは言うかもしれないが、私自身、どんな人でも是々非々で、また敬意をもって対応してきたつもりだ。

ただ、社長の場合、自分の性格が問題なのか、上手くコミュニケーションがとれない。勿論仕事上の話だ。個人的にはある意味彼を尊敬している。
社長になったのは、今から3-4年前だったと記憶しているが、社長になる以前からそういう状態だった。
小企業の社長とはいえ、社長は社長だ。最終的には最高責任者の判断に従うのは当然のことと認識はしている。ただ私の感覚では、そこを飛び越えていたように思う。
「黒いものを白」「白いものを黒」という感じの方で、一方的に話をしては、疑問質問はなかなか受け付けない。下手に抵抗すると、かえって逆上してくる。プライドの高い人だけに、あまり人の意見は聞かないようだ。会社のトップなので必要なことなのかもしれないが・・・。
周りの人も、そういう性格を知っていてか、認識違いの話であっても、何も言わず、そのままスルーしてしまうような状態。

それが結果仕事に係わる人に影響してくる。私は、(何の権限もないが)立場上管理職とされており、実質的に会社作業のほぼ半分の進行状態を監督する立場。言える範囲で意見をさせてもらったが、多分、覚えは良くなかったのだろう。突然、現場に入ってきて、進路変更していたようだが、なるべく社長と衝突しないよう、見て見ぬふりをして、後始末するようなことは度々あった。

それでも自分の実直な性格なのか、どうしても意見をしてしまう。勿論、社長は喧嘩腰。そうなると、私の態度もシンクロしてしまう。社長としては私の態度が悪いということになる。実際これで、衝突した社員、パートさんは何人かいるようだ。

今回、私の場合、ついに堪忍袋の緒が切れてしまったのか、もともと精神的に病んでいたのかわからないが、忙しい折の、社長の一方的な説明と、(自分にとって)失礼な発言をして去っていった社長に、<怒鳴って>しまったのである。「そんなことはしていない。いい加減にしてくれ!」と。

こうなっては、もう取り返しがつかない。私も冷静ではなかったが、幹部社員が同席している場に呼ばれ、「辞めてくれ」と言われ、それに同意することになった。
原因はどうであれ、私に非がるのは確かだからだ。

その場では、翌月退社とのことだったが、2日後、社長室に呼ばれた。
退職の手続きだと予測してはいたが、そこに社長はいなかった。
いたのは、社会保険労務士のS先生と総務部長。

総務部長によれば、今月末で辞めていただきます、とのことだった。突然だったが、当然と言えば当然か・・・と思った。

あとは、殆ど社労士が主導。
「直ぐに離職票の手続きに入りますので、(会社都合による)同意書にサインをしてほしい。同意していただければ、一時金(1月分の給与)を今支払います。」との内容だったと思う。

問題はこの同意書なのだが、そこには就業規則何条何項の事由で解雇します。との内容だったが、それまで就業規則自体を見せてもらったこともなく、何条何項と書かれているだけで、その中身は分からない。「就業規則を見せてくれ」といって初めて、それも断片的に、その条項をみせてくれた。
中身は全く身に覚えのないこと。あまりに馬鹿げた話で笑うしかない。
「身に覚えがない」「他に適当な理由はないのか」と伝えると、「これは会社の考え方なので・・・」「この中から何か適当な理由はありますか」と社労士。
断片的に就業規則を見せてもらうが、結局、適当な理由はない。
そもそも、社長と喧嘩をして解雇する場合に、適当な条項があるはずもなく、下手に解雇をすると、今のご時世会社にとっても都合が悪い。会社にとっても理由探しに困っているのだろうというのが率直な感想だった。

「直ぐに離職票を用意しますから」「離職理由は、会社の業績不振になりますから」「一時金を直ぐに払いますから」「私は労働基準法を守る立場の人間ですから」ということを再三語る社労士。正直、離職票を貰うのは、多少遅れてもよかったし、一時金をもらうのは当然の話なので、この場で怪しいと思えば良かったのだが、法律家の先生でもあり、自分も人が良いのか、すっかり信じてしまった。

ただ、話の流れの中で一瞬「懲戒」という言葉がでてきたので、「私は、懲戒になるのか」と質問したら、「そんなことはない」という。
実はこれも、嘘だった。

サインが直ぐにでもほしいというので、サインをする旨伝えながら、「退職金はどうなっているのか」確認する。するといきなり総務部長が「ないない。退職金はなくなった。随分前になくなった。就業規則も変えた・・・」など、よくわからないことを言い出すので、とりあえず今の就業規則をみせてもらう。
そこには社長判断で払うという曖昧な規則ではあるが、支払う規則は存在する。
指摘をすると、やはり都合が悪かったらしい。社労士が「この件は私に預からせてくれ、必ず社長に伝える」と、あたかも支払う方向で話を進める様子だった。私も、直ぐに就職活動をするわけでもなく、離職票は遅れても良いので、この件が解決してから同意書にサインをしても良いという話をするが、社労士のS先生は、それは困るとの様子で、人の良い私は、同意書にサインをすることになる。

翌週(もう会社を辞めている)、社労士のS先生から家に電話がある。会社の回答は、「円満退社ではない」「自分が入社した時の就業規則には退職金に関する規程がない」との理由によるものだったと思う。

当然、釈然としない。こういうことにパワーを使いたくなかったが、労基署、弁護士に相談もしてみた。労基署は基本的に民事不介入で、弁護士の先生は、とりあえず資料を集めてはとのことだった。
社労士の先生に連絡し、(約束していた)就業規則の控えと、退職金を支払えない理由を文書で回答してほしいことを伝えた。

数日後、多分、お盆の頃だと思う。S社労士から回答が来た。
中身を見て唖然、そして腑に落ちた。
私は、「懲戒解雇」に同意していたのである。

やられたと思った。目の前が真っ暗になった。自分は犯罪者扱いされたのかと・・・。
いったい何のつもりで・・・。退職金を払いたくないだけのものか、それとも、追いつめてやろうという思いからか・・・
それまでは、社長とは喧嘩をしてしまったが、会社で一緒に仕事をした仲間(勿論、社長を含めて)と決別したつもりはなかった。
でもこういう結果になってしまうと・・・

今でも、騙し討ちのように、懲戒解雇にもっていった、総務部長、そしてS社労士には良い感情はもてない。いくら仕事とはいえ・・・。私だったら良心の呵責に耐えられない。

ただ、自分の脇の甘さも反省しなければならない。
今後は、大の大人が簡単にサインをしないこと。
また、今以上に冷静に仕事をし、決して感情的にならないこと。

そして、もうこの悪い出来事は忘れて前に向かって歩こうではないか。
より良き人生に向かって

2016年11月3日

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コージ
2019年07月19日 00:08

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